Top / news / 2008-04-28

CO2が重いです

”キッズサイエンスの実験です。


二酸化炭素が空気より重いことを示しましょう。


重曹とお酢、二つのグラス、蝋燭、マッチと計量スプーンを用意します。

重曹を少々取り、グラスに入れます。 お酢をこのくらい、重曹を入れたコップに入れます。

しばらくすると二酸化炭素が発生します。


液が入らないように、もうひとつのグラスに、このように二酸化炭素を注ぎます。もちろん二酸化炭素は見えないので、入っていく様子を想像します。


そして蝋燭に注ぐと・・”



単純だけど面白い実験ですね。


重曹(NaHCO3)とお酢(CH3COOH)の反応式は次のようなものです。

NaHCO3 + CH3COOH → CH3COONa + H2CO3

H2CO3 → H2O + CO2

というわけで、これらを混ぜると二酸化炭素を発生します。



さて、中学の理科などで習った人も多いであろうこのテーマ、良く考えると、なんだか難しい問題を含んでいることが分かります。


『二酸化炭素が空気より重いから、コップから下に流れていく』


これはいったいどういうことでしょうか。


学校では以下のように説明されたことと思います。


空気は主に酸素(O2)と窒素(N2)から成る。分子量はそれぞれO2=32、N2=28、CO2=44。 空気の体積組成はおよそ酸素:窒素=2:8なので、空気の(平均的な意味での)分子量は大体 32 x 0.2 + 28 x 0.8 = 29。

つまり二酸化炭素の分子量(44)の方が、空気の分子量より大きい。そのため二酸化炭素はコップに溜まるし、傾ければ下に流れていく。



・・・なんだか分かったようで分からない説明です。


重い・軽いで物が上と下に分離するのは、浮力で説明がつけられます。
つまり密度の差です。二酸化炭素が沈むことについても、この浮力で説明がつけられそうで、 そのためには気体の密度について考えなくてはなりません。


密度は、質量÷体積です。すると、例えば二酸化炭素の占める体積が空気より小さければ 二酸化炭素の密度が空気の密度より小さくなることもあり得ます。 その場合には二酸化炭素はどんどん上の方に上っていくのでしょうか? 空気中に存在する二酸化炭素の量は少ないので、もともと密度は小さい。 そうなると、発生した端から二酸化炭素は飛んでいってしまうのでは・・?


考えれば考えるほど分からなくなりますが、こう考えると良いのかもしれません。


コップの中のように空気の撹拌が少ないところで大量に発生させた二酸化炭素は、 対流や拡散で空気中に散逸するまでにはしばらく時間がかかります。 いわば、一時的に二酸化炭素が自らを一箇所に閉じ込めているような状況であって、 二酸化炭素が袋に包まれているのと同じ状態にある、とみなせるかと思います。

するとアルキメデスの原理によって、その袋と同じ体積の空気の重さ分、浮力が働きます。 同じ体積では二酸化炭素の方が重いので、その袋は沈んでしまう、つまり二酸化炭素がコップに溜まり、傾ければ下に流れていく、というわけ。


こんな説明でどうでしょうy


<参考>

『密度の高い気体と低い気体』

『上方置換・下方置換のナゾ』

『地表が二酸化炭素だけにならないのはなぜ?』

『大気の組成』

今日のにゅーす

Copyright (C) 2008 wais.jp. All Rights Reserved.
Powered by PukiWiki Copyright (C) 2001-2008 PukiWiki Developers Team.